ナーチャリングとは、マーケティングの手法で、英語の「nuture(育成する・養育する)」に由来する言葉です。商品やサービスを購入する可能性がある顧客を見込み客といいますが、そんな顧客をいかに購入に導いて顧客になってもらうかは、誰もが頭を悩ませていることではないでしょうか。

現代は、多くの情報を入手できるため、顧客が自ら多くの商品を比較検討し、様々な情報を得てから購入を決めます。そんな中、商品を販売する側も、積極的な見込み顧客獲得を行わなければ、ライバルに奪われてしまう可能性もあります。

今回はナーチャリングの基礎となる考えや、具体的な手法を解説いたします。

「ナーチャリングについて知りたい!」「ターゲットとなる顧客を着実に増やしたい!」という方はぜひご一読ください。

ナーチャリング(顧客育成)とは

ナーチャリングの意味は「育成」、特に「顧客育成」のことを指します。新規顧客を獲得するのではなく、既存の顧客に働きかけ、より多くの商品を買ってくれたり、買い続けてくれたりする優良顧客に育て上げるマーケティング戦略です。リピーターの作り方といってよいでしょう。

新規顧客獲得はリピーター以上にコストがかかります。ナーチャリングは、ビジネスを継続するためには、必要不可欠と言えるでしょう。

ナーチャリングの目的とメリット

何故、見込み顧客の獲得を目指す、リードナーチャリングが必要なのでしょうか。よい商品を作って、自然と買ってくれるのを待つだけではだめなのでしょうか。自分が顧客の立場になってみるとその答えはみえてきます。

まず「欲しいな」と思ったとしても、すぐには買わないことも多いものです。他の商品と比較したり、迷ったりしてから、やっと購入します。そんな時、一押しがあれば、購買意欲が湧くでしょう。

また、インターネットが普及したため、顧客自身が購入前にリサーチしていることも多いので、より魅力的な情報を提供することに価値はあります。

現代は情報に溢れているため、お店を見かけただけではパッと購入せずに、検索して価格や内容を比較検討することが一般的になりました。その中で顧客に選んでもらうために、リードナーチャリングの必要性が増したと言われています。

ナーチャリングのポイント

情報が錯そうしており、顧客が多くの情報を得られる環境にある現代だからこそナーチャリングの必要性は大きいといえます。

では、実際にナーチャリングとはどのように行えばいいのでしょうか?そもそもどのような顧客のモデルが優良顧客といえるのでしょうか?

優良顧客を特定するプロセスと、彼らに対してどのようなアプローチを行えばいいのかを解説いたします。

自社にとっての優良顧客を明確にする

優良顧客とは、売上に貢献してくれる顧客のことを指します。優良顧客は、その会社や商品の品質やブランドイメージを信頼してくれていますが、もっと良い会社や商品があれば乗り換える可能性もあるでしょう。そこで、自社にとっての優良顧客を明確にし、逃さないように戦略を立てる必要があります。

そこで、顧客ナーチャリングにおいて、最も基本となるのは、自社にとっての優良顧客とは誰か、ペルソナはどんな人物かを明確にすることです。商品によっては、少額であっても何度も買ってくれる人である場合も、逆に、大量に一気に買ってくれる人こそ優良顧客という場合があります。

分類した顧客の特徴を理解する

優良顧客を明確にできたら、顧客の特長を正しく把握するために分析し、共通の特徴を抽出します。そうすることで、より効率的に見込み顧客や既存顧客にアプローチができます。

この場合、その特徴に当てはまらない顧客にはアピールできない可能性もあるでしょう。しかし、すべての顧客にアピールすることはコストもかかるため、現実的ではありません。このプロセスを経て、ターゲットを絞ることで効率的に優良顧客の獲得ができます。

また、自社にとって最も大切な優良顧客の利益を追求するマーケティング手法「CRM」が重要な役割を果たします。CRMは「Customer Relationship Management(カスタマー リレーションシップ マネジメント)」、日本語では「顧客管理システム」で、顧客情報を入れる箱です。それを活用することで、顧客のことをよりよく理解し、より良い関係性を築くことにつながります。

分類した人数の測定・分析をできるようにする

CRMはそのままではデータの入っている箱にすぎないため、人数を把握し、その情報を客観的に把握する必要があります。

分析方法の1つは、「最終購入日(Recency)」「購入頻度(Frequency)」「購入金額(Monetary)」の3つの要素から分析する「RFM分析」が挙げられます。3つの要素からその顧客が優良顧客なのか、離反顧客なのか、新規顧客なのかを分析するので、数字によって明確に優良顧客を割り出すことが可能です。しかし、現在の離反客がかつての優良顧客であったかは判定ができないため、優良顧客に引き戻せる可能性のある離反客を取り落としてしまうこともあります。

「CPM分析」は、「RFM分析」の3つの要素に「顧客の在籍期間」を加えたものです。そのため、同じ離反顧客であっても、1回購入したのみの顧客なのか、元は何度も購入していた優良顧客だったのかを判別できます。そのため、元優良顧客も取りこぼすことなく抽出することが可能です。

分類に対して施策を行う

優良顧客の分析を行い、その特徴を理解した上で、その共通するニーズに対してアプローチしていきます。

できれば広い範囲を網羅したいところですが、コストには限りがあるため、優良顧客との共通点が多い新規顧客や見込み客に対して重点的にアプローチしていきましょう。

ナーチャリングの4つの手法

ナーチャリングを行う準備段階である優良顧客となり得る見込み客や新規顧客の抽出を行ったら、いよいよ彼らに対してナーチャリングを行います。

かつては電話や訪問など、直接的な方法が常道でしたが、現在ではそうした方法は時として不信感を招くこともあり、よりコストもかかるため、おすすめはできません。

現在ではメール、SNS、コンテンツなど、インターネットを使った方法がポピュラーであり、有効的でもあります。

メルマガ

個人のメールアドレスに送信するメルマガは、メールナーチャリングの手法としては、中心的なものです。メールアドレスを登録してくれるということは、自社商品やサービスに対し、関心を寄せているという意思表示でもあります。大きなチャンスがそこにあるのです。

新製品やイベントの情報以外に、商品に関するお役立ち情報や口コミなどを配信します。

SNS

メール同様個人にアクセス可能であると同時に情報を拡散できるのがSNSのメリットです。SNSを介して優良顧客になり得る多くの人に目に留まる可能性があります。ただし、機械的に情報を流すだけでは、ネームバリューがない場合は、ほとんど意味はないでしょう。

リターゲティング広告

一度自社の商品を購入した顧客や、サイトに訪れたユーザーに対して表示する広告がリタ―ディング広告です。一般的な広告と比較して、広告効果は非常に高く、潜在的な優良顧客の掘り起こしができます。

ただし、どのサイトにいっても何度も表示されてしまう場合、「しつこい」と感じる方も少なくありません。その場合、逆に優良顧客を失ってしまうことになるため、広告の表示頻度を調整するようにしましょう。

オウンドメディア

見込み顧客が関心を持ちそうなトピックスを選定して、関連するコンテンツを運営するのがオウンドメディアです。見込み客だけではなく、トピックスに関心がある潜在的な顧客にも同時にアプローチできます。

直接的な広告とは異なり、長期に渡ってユーザーに対して価値のある情報を提供し、再訪してくれる仕組みが必要です。しかし、その情報が信頼できるものなら、購入に結び付きやすくなります。

まとめ

ナーチャリングは現在ではマーケティング手法としては一般的なもので、多くの方が既に顧客の一人としてその手法に取り込まれています。せっかく良い商品を作っても、ナーチャリングを行わないと、その商品を必要としている真の優良顧客へと届かない可能性もあるでしょう。

しかし、特別な知識と労力が必要なため、ナーチャリングを自社ですべて行うのは多くの企業にとって難しいことです。弊社では、貴社のリソースやサイト状況に合わせたオーダーメイドのWeb戦略立案のお手伝いをさせていただきます。ぜひご相談ください。